文責 柔道整復 創健堂 院長 榊原孝文
身体の節々が痛いと嘆くゴルファーは多いそうで、[ALBA.Net]のサイトで複数回答可でのアンケートを取り、次のような結果を公表しています。
1.腰痛(32%)
2.肘の痛み(12%)
3.手首の痛み(11%)
4.肩の痛み(9%)
5.首の痛み(8%)
6.膝の痛み(8%)
7.背中の痛み(7%)
8.ふくらはぎ(5%)
9.足首(2%)
10.足裏(2%)
11.その他(4%)
このグラフでは腰痛を訴える人の割合は他を抜いています。
ゴルフには回旋運動がつきもので、常に同じ方向への回旋運動によって腰に強い負荷がかかり、腰を痛めていると考えられます。
またゴルフでは常に同じ身体の使い方を繰り返すことが多く、同じところに同じような負荷がかかり、肩・ヒジ・手首など関節周辺の筋肉やじん帯を痛めてしまうのです。
筋肉やじん帯を傷めたときには炎症が起こりますが、その炎症が痛みの原因になります。炎症が起きたときには、炎症を抑えるためにアイシングや消炎剤(湿布薬)の使用も効果的ですが、消炎剤の長期の安易な使用は、逆に症状の長期化にもつながるので注意が必要です。
背骨に回旋運動の負荷がかかると、「背骨のずれ」を起こす原因になりますが、それが腰痛だけでなくヒジや手首、肩、首その他の痛みの原因にもなります。
背骨のずれによる痛みは見逃されていることが多く、背骨から離れた部位に現れている痛みやだるさ、違和感等の症状は、その症状があるところにだけ意識がいって、そこを冷やしたり温めたりと、原因(引き金)になっているところを突き止められていないことが、症状を長引かせている理由です。
手首やヒジ・肩・首などの痛みは、首の骨のずれが原因していることが多く、なかなか良くならない痛みのほとんどが首の骨と関連しています。
ゴルフをしていてこのような症状を感じたことはありませんか?
☑ラウンド中に股関節周りが痛くなってきた
☑クラブハウスの椅子から立ち上がる時に、腰をすっと伸びない
☑いすに座っていると、ヒザにじくじくとした鈍い痛みを感じる
☑足の裏が歩くと痛い
☑ふくらはぎがすぐにパンパンになってしまう
☑こむら返りが起こりやすい etc.
これらの症状は腰との関連を疑う必要があります。
これらの痛みの予防には、「背骨のずれを起こさないようにする」ことですが、なかなか難しいことでもあります。しかし一つのアドバイスとして、プレー中の回旋方向とは逆の回旋運動をクールダウンの中に取り入れて下さい。
この時に気をつけたいことは、あまり弾みをつけずにゆっくりと行うことです。
弾みをつけて行って逆方向にずれてしまっては、余計な痛みその他の症状を出す原因にもなりかねません。
背骨はとても大切です。背骨に配慮しながら、ゴルフを楽しんでください。