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痛みと向き合い45年。私が伝えたい慢性痛改善の取り組み方

私は治療家として45年の経験を積んでいる柔道整復師です。

 

現代医療は進歩しており、人々の健康を維持増進するうえでは必要なものと思います。

中でも救急医療は、人の生死にかかわる緊急場面でなくてはならない医療だと考えます。

一方で、医療が進歩しているといわれているにもかかわらず慢性疾患で長期間にわたって悩まされている人が多数いることも事実です。

 

当院に来院される患者さんは、長期間にわたって腰痛や膝の痛み、肩こりや肘・腕の痛みなど慢性的な体の痛みに悩まされている方が多いです。


患者さんからよく聞くことは、

「整形外科に行って医師の診察を受け、指導通りの治療を受けているにもかかわらず、なかなか良くならず困っている」

「なかなか痛みが良くならないので違う病院に行くと、違う病名を言われたんだけど、治療方法としては前の病院とあまり変わらず、薬を出されて様子を見るように言われた」

といった言葉です。


私は柔道整復師で、骨や筋肉、関節など運動器の痛みを解決する専門家です。

 

患者さんは、運動器のどこかに痛みや不調を感じ、早く良くなりたくて病院に行き、医師の診断をもとに治療を受けます。でも、なかなか良くならないのはなぜなのか。

 

なんでこのようなことが起こっているのか、私なりの考え方として、それは医師の診断と治療が、必ずしも患者の抱える問題の根本原因に焦点を当てているとは限らないからだと考えています。


医療の中心は「患者」であるべきです。しかし、現代の医療現場では、医師は多忙なスケジュールの中で多くの患者さんを診なければならず、一人ひとりの患者に十分な時間を割くことが難しい場合があります。そのため、検査結果や画像診断に頼らざるを得ない場合もあるのではないでしょうか。

 


例えば、腰痛で悩む患者が病院を受診した時、最初にレントゲン検査を受けて診断名がつけられ、最初に処方されるのは、アセトアミノフェンという解熱鎮痛剤やロキソニンといった消炎鎮痛剤、それでなかなか痛みの改善が見られない時には、プレガバリンやミロガバリンといった神経障害性疼痛薬というのはよくあるパターンです。


しかし、私は腰痛の原因の一つに背骨の歪みがあることを経験的に知っており、その歪みを矯正することで、短期間にその症状の改善、消失を図ることができることも経験的に知っています。


医師はレントゲン検査やMRI検査など背骨の歪みを直接診ることができる手段をとりながらも、その原因を突き止めることができていないのかもしれません。薬物療法や関節の可動域を拡大する、或いは筋緊張を取り除こうとするリハビリテーションを継続しているのは、根本原因へのアプローチが不十分だからではないでしょうか。

 

また、そのリハビリテーションを医療機器に頼っているのであれば、それも慢性化する理由の一つと考えられます。医療機器は思考しないし患者の観察もしません。ただ設定に従って動くだけです。


柔道整復師が経営する治療院でも、収益を上げるために長期の通院を勧めるケースが見受けられるのは事実です。通院し始めると間もなく、場合によっては初検時に、施術回数券の購入を勧められる院もあり、特に多店舗展開している整骨院にはその傾向が強いです。

 

一例を挙げれば、10回の施術回数券を販売した場合、治療院側の姿勢として10回目に治った・良くなったと患者さんに実感してもらうことが当面の目的となり、仮にそれより短期で施術を終了できるものだったとしても、施術者は短期で良くなるための努力をする必要がありません。

酷いケースでは、10回の施術が終了した時に、更に回数券の追加購入を勧められたという話も聞きます。


『長く続いていた痛みなんだから、良くなるためにも長い期間の治療や施術が必要だ』と考えるのは必ずしも正しくないと思います。

 

これは患者さん自身にも、又は治療や施術を担当する者にも言えることだと思います。

 


『長く続いていた痛みなんだから、良くなるためにも長い期間の治療や施術が必要だ』と考えるのは必ずしも正しくないと思います。

 

これは患者自身にも、又は治療や施術を担当する者にも言えることだと思います。

 

運動器の痛みが慢性化する一因として、医師や施術者の知識・経験不足も考えられます。だからこそ私は、常に知識の習得に努め、患者さんの症状と変化を注意深く観察し、その時々に最適な施術を提供するよう心がけています。


医療も一つの生業ですから売上を伸ばす必要があります。しかし、だからといって、患者が良くならない治療や施術を継続するのは、患者さんのもともとの要望「早く良くなりたい」に応えているとは言えないのではないでしょうか。